Message Kobe|メッセージ神戸 ほぼ連載小説マスカレードvol.29

Message Kobe|メッセージ神戸 ほぼ連載小説マスカレード vol.29

World Message Magazine

 

「山野さん!もう、どこ触ってんの~。」モネが後ろを振り返りながら言った。
「モネがしっかり、つかまっていてねって言うから。」
「言ったわよ、だから荷台を持って。なんで私の腰に手を回すの?」
「いや。こっちの方が安定するから・・・・・。」
「なぜ、触りたかったと言えぬ?」またあの声だ。
「そっそんな事、言えません。」僕は心で答えた。
「ところで、どこに向かっているんですか?」僕は聞いた。
「コーズウェイベイよ。」
「うまく話をそらしたな。」あの声だ。
「しーっ。」僕は心で答えた。
「止まれ!」交差点に居た警官が僕たちを見つけ、走って近づいてきた。
「しかたがないわね・・・・・。」モネが言った。
「・・・・・。」ん? またモネの存在が消えている?
 警官が突然、倒れた。気絶しているようだ。
「・・・・・。」ん? モネが戻ってきた?
「さあ、行きましょう。」モネが言った。
「今のは・・・・・。」僕は聞いた。
「気絶したんじゃない?」
「いや、だから・・・・・。」
「波動技じゃな。」道端に座っている老人が、突然言った。黒色のカンフー着みたいな服を着ている。白髪で長いヒゲもほとんど白い。横には小さな鳥かごがあった。
「今のは波動技と言うんですか?」僕はその老人に聞いた。
「違うわよ。」モネが口を挟んだ。
「若い娘さんが、その技の名前を知らないのは無理のないことじゃ。」
「カンフーの技の一種ですか?」僕は聞いた。

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