Message Kobe|メッセージ神戸 ほぼ連載小説マスカレードvol.20

Message Kobe|メッセージ神戸 ほぼ連載小説マスカレード vol.20

World Message Magazine

 

「これぐらいは普通の運転よ。」
 カーンという金属音が後ろで聞こえた。
「やつら・・・・・。」モネはバックミラーに映った、もの凄いスピードで追い上げてくる車を確認した。
「今の音は銃撃ですよね?」
「もう! ポルシェの修理は高いのに・・・・・。」
「そんな値段の話より・・・・・。」
「もっとスピードを上げるから、しっかりつかまっていて。」
「ええ。」モネは更に加速させた。タイヤの鳴る音が闇夜にこだまする。5つほどコーナーを抜けると、前方で道路工事が行われていた。モネは手前で急停車させたが前方を見つめたままだ。
「・・・・・。」ん? またモネの存在が消えている?
 後ろで爆発音が聞こえた。振り返って見ると、追ってきた車はコーナーを曲がりきれず、谷底に落ちたようだ。
「・・・・・。」ん? モネが戻ってきた?
「前方で工事していますので、ゆっくり通過してください。」と言いながら工事の人たちが我々の車を過ぎ、事故のあった場所に駆けつけていく。工事箇所を抜けるとまた、もとのスピードで走り抜けていった。
「さっき・・・・・。」
「なに?」モネは微笑んだ。
「我々を襲った車は・・・・・。」
「運転ミスで事故しただけよ。」
「運転ミス?」
「そう。いいじゃない私たちは無事だったんだし・・・・・たぶんハンドルを切り損ねたのよ。」
「・・・・・。」

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