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ほぼ連載小説 マスカレード vol.44(2008.8.17)
「あれ? クレアのお腹のアザは?」
「最近、消えているのよ。」
「ふ〜ん。おまえの背中のアザは?」
「実は、私のも消えているの。」
「なぜだろう?」
「解らないわ。」
「別れの時が来たということだ。」またあの声だ。
「どういうことです?」僕は心で聞いた。
「すぐに解る。」
「・・・・・。」
「あなたに聞いておきたいことがあるの。」
「なに?」
「結婚して12年になるけど、このままでいいの?」
「えっ。どういうこと?」
「私たち、子どももいないし、気楽にやっているけど、この先どうなるのかと思って。」
「・・・・・考えもしなかった。」
「子どもの居る家庭は、子ども中心で回っていると聞くけど・・・・・。」
「寂しいのか?」
「そうじゃない、けど・・・・・。」
「子どもが欲しいのか?」
「でも、ない・・・・・。」
「じゃあ、なに?」
「・・・・・もう、いいわ。」妻はその後何も言わなかった。
翌朝、僕は何事もなかったかのように家をでた。夕方、会社でミーティングをしている時、携帯電話が鳴った。
「モネです。」
「どうしたんですか?」
「奥様が帰ってこないのよ。買い物に行くと言って家を出てから、もう5時間。携帯電話も出ないの。」
「そう・・・・・。どこか知り合いのところへでも行っているのかな。こちらで連絡を取ってみるよ。」
僕は、ミーティングを早く終わらせ、妻の行きそうなところへ電話してみた。しかし、だれもが来ていないと言った。すぐに会社を出て、家に戻った。
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