Message Kobe|メッセージ神戸 ほぼ連載小説マスカレードvol.24

Message Kobe|メッセージ神戸 ほぼ連載小説マスカレード vol.24

World Message Magazine

 

「あなたは着替えさせられていたんでしょう?」「ああ。なのに記憶は、僕を含めて家族全員を見ている。」
「不思議ね。」
「だからアルベルト博士の話は理解できる。その時の記憶は違うモノの記憶で、それが僕の記憶として定着しているんだろうってね。」
「そんなことよくあったの?」
「いや。その記憶だけだ。ただ・・・・・。同じ頃、車が好きでお菓子の箱を車にしてよく遊んでいた。紙を四角にちぎって貼ってヘッドライトにして。ある日、父が車のヘッドライトは円形だと言った。僕はきかなかったらしい。当時の車のヘッドライトはすべて円形で、角形のヘッドライトになったのはそれから10年後だった。」
「それって予知能力?」
「今から考えればそうかもしれない・・・・・。」
「・・・・・。ところで明日はどうするの?」
「何も決めていない。」
「決めているだろ?」またあの声だ。
「いえ。」僕は心で答えた。
「モネとデートだ。」
「だれがそんなことを。」
「嫌なのか?」
「嫌ではありませんが・・・・・。」
「何も予定がないんだったら、私につき合って?」モネは微笑んだ。
「ええ。いいですよ。」
「だから言っただろ?」またあの声だ。
 その時、ドアをノックする音が聞こえた。こんな深夜に誰だろう、と思いながらドアを開けた。

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