Message Kobe|メッセージ神戸 ほぼ連載小説マスカレードvol.12

Message Kobe|メッセージ神戸 ほぼ連載小説マスカレード vol.12

World Message Magazine

 

 香港のセントラルにあるマンダリンホテル。僕は、このホテルのレストランで著名な建築デザイナーと会うことになっていた。
「はじめまして。山野さん。」一人の紳士が手を差し伸べながら近づいて来た。
「どうも。はじめまして。ミスター・リー。」僕はリーと握手しながら、彼に付き添っている女性に目がいった。
「ご紹介しましょう。ミス・モネです。」
「はじめまして。ようこそ香港へ。」
 モネは背が高くファッションモデルのような容姿だ。アジア系とヨーロッパ系のハーフか?いやクオーターみたいだ。髪は黒髪のショートボブだった。私達は挨拶が済むとテーブルに着いた。
「最近の日本はどうですか?」唐突にリーが聞いてきた。
「別に以前とかわらないですよ。ミスター・リーが日本に住まれていたのは、確か1980年代でしたよね?」
「そうです。80年から5年間日本に住んでいました。東京です。香港でも日本のことがニュースで流れますが、大きく変化しているような気がしているんです。時代が変わったと言えばそれまでですが、昔の日本でなくなっているような・・・・・。」
「確かに大きく変化していますよ。日本全体では。ただ、私のように神戸に住んでいるとあまり変化を感じられないんです。」
「それは何か理由があるのですか?」
「理由といえるかどうか判りませんけど、地方都市ですから、たぶん時間がゆっくりと流れているのでしょうね。」
「神戸はいつか行ってみたいところです。」モネが微笑みながら言った。瞳は美しいライトグリーン色だが、鋭い視線をしている。まるで肉食獣のような。
「美人だろ?」
「えっ?」
「どうかされましたか?」とリーが言った。

Copyright (C) Message Kobe. All Rights Reserved.

15 <<        16      >> 17